熱可塑性ポリウレタンエラストマー

エラストラン® はBASFグループの熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)の国際登録商標です。BASFジャパン株式会社は、BASFグループの長年にわたる実績のもと、きめ細かいテクニカルサービスを行っております。

東京・名古屋・大阪にTPUの営業所、三重県四日市市にTPUプラント・TPUテクニカルセンターがあり、充実した研究設備と最新の生産技術によって生み出される高品質・高安定性のTPUを供給することにより、幅広い分野で皆様のビジネスをサポートいたします。お気軽にお問い合わせ下さい。

エラストラン® 特長

  • 耐摩耗性が抜群に優れている
  • 機械的強度が高い
  • 硬度の種類が豊富
  • 幅広い使用温度で安定した弾性がある
  • 衝撃強度が高い
  • 繰り返しの低温屈曲に強い
  • 耐油性、耐薬品性、耐オゾン性等が良好
  • 耐菌性が良好(ポリエーテル系)
  • ポリエーテル系エラストラン®は、耐加水分解性が優れている
  • 世界4拠点で共通のエラストラン®を提供できる
  • 耐油性、耐薬品性、耐オゾン性等が良好

エラストラン® の用途例紹介

無限の可能性を秘めたエラストマー「エラストラン®」は、様々な分野で皆様のお役に立っております。その用途は日々拡大しておりますが、ここでその一例をご紹介します

ホース、チューブ   中低圧、高圧ホース、チューブ、消防ホースライニング、土木用・灌漑用ホースライニング
フィルムシート   フィルムシート(Tダイ、インフレーション、カレンダー成形)、各種メンブレン、光学用途、音響、緩衝保護、伸縮テープ、ホットメルトフィルム
押出全般   溶融紡糸(メルトスパンデクス、不織布)、電線被覆、ベルト類(食品搬送ベルト、駆動ベルト)、 異形押出 (シール材、ヒンジ材等)、コンパウンドによる樹脂改質
産業工業品   パッキン、シール材、道路走行分離ポール、建機べローズ、キャスター、工具グリップ、篩(ふるい)
自動車   サイドパネル、ドアハンドル、チェンジレバー (無黄変TPU)、ブッシュ類(ケーブル固定、変速機可動部)、スノーチェーン

スポーツ・レジャー   ゴルフボール、ゴルフティー、肘宛、ストラップバンド、時計バンド、スポーツシューズ靴底・表面加飾パーツ・ミッドソール接着ホットメルト
その他   TPU特殊発泡粒子による高反発緩衝材
ダストカバー、ジョイントカバー等のベロー類

予備乾燥 [必須]

TPUは吸湿しやすいので湿気に注意して下さい。ペレットを吸湿したままで成形すると、成形不良や成形品の物性低下が起こります。吸湿したペレットで射出成形した場合、発泡、ボイド、フラッシュの原因となります。また、押出成形で吐出量や吐出圧が変動するのも予備乾燥が不十分であることに起因している場合が多いようです。予備乾燥でのペレットの水分率は必ず0.04%以下にして下さい。場合によっては0.02%以下が望まれることがあります。乾燥条件は一般的には下記条件をおすすめします。

硬度85A未満のグレードは80度から90度で6時間
硬度85A以上のグレードは100度から110度で3~5時間

無黄変とホットメルトの乾燥については、他グレードと異なりますのでご注意下さい。箱形乾燥機(熱風乾燥機)のトレイにペレットを入れる場合、TPU層の厚みは4cm以下にして下さい。乾燥機からホッパーにペレットを移送する時は外気に触れないよう速やかに行い、ホッパーのシールをしっかりと行って下さい。梅雨時から夏期は特に注意を要します。カラーマスターバッチなどのマスターバッチを使用する場合も、これらを混合した後に全体を必ず乾燥するようにして下さい。乾燥機は除湿エアーで輸送する一体型除湿乾燥機、又は除湿型ホッパードライヤーをおすすめします。

品番のつけ方

エラストラン®には、大別するとポリエステル系とポリエーテル系の2種類があります。硬度や組成により多くのグレードを用意しております。お使い頂く用途、要求性能、成形性などを考慮の上、最適なグレードをご選択頂くため、お気軽にご相談下さい。

基本グレードの他に、種々の添加剤やカラーのマスターバッチも用意しております。