生分解性プラスチック
エコフレックスとエコバイオの違い
<エコフレックス>
エコフレックスは、芳香族ポリエステルの生分解性プラスチックで、微生物により、植物が分解されるのと同じような速度で、完全に炭酸ガスと水に分解されます。
生分解性プラスチックの中では非常に柔軟で強靭であり、耐加水分解性も優れていますので、各種柔軟フィルムとして、また他の生分解性プラスチック、特に植物由来の澱粉やポリ乳酸の改質材として最適な材料です。
物性 | 単位 | 試験法 | エコフレックス | LDPE |
密度 | g/cm3 | ISO 1183 | 1.25 - 1.27 | 0.92 - 0.93 |
MVR | ml/10min | ISO 1133 | 2.5 - 4.5 | 0.6 - 0.9 |
融点 | ℃ | DSC | 110 - 120 | 111 |
ショアー硬度 | ショアーD | ISO 868 | 32 | 48 |
ビカット軟化点 | ℃ | ISO 306 | 80 | 96 |
肥中での生分解性
55℃のコンポスト条件下では、30μのエコフレックスフィルムが約4週間で分解します。
食品衛生性
エコフレックスは、欧州(EN90/128)、米国(FDA)、日本(厚生省告示370号)の法律に合格しさらに日本ではポリオレフィン等衛生協議会のポジティブリストに登録されています。
FDA登録番号:FCN 907
ポリ衛協登録番号:[A]TZar-0037
生分解性と環境衛生性
欧州規格EN 13432、米国のBPI規格、そして日本のJBPA規格に合格し、 A 51301 として登録されています。
<エコバイオ>
エコバイオは、エコフレックスと植物由来樹脂であるポリ乳酸(PLA)とのコンパウンド材料です。
エコフレックスのバイオマス化への要望に対応するために開発された生分解性樹脂で、各種製品に使用することによりCO2削減に貢献することが可能です。
インフレーションフィルム、押出しフィルム、射出成形、押出し成形、ブロー成形、発泡などの各種用途に適用可能で、エコフレックスもしくはPLAのマスターバッチとしても応用できます。
物性 | 単位 | 試験法 | エコバイオ | LDPE |
密度 | g/cm3 | ISO 1183 | 1.24 - 1.26 | 0.92 - 0.93 |
MVR | ml/10min | ISO 1133 | <2.5 | 0.6 - 0.9 |
融点 | ℃ | DSC | 110 - 120/ 140-155 | 111 |
ショアー硬度 | ショアーD | ISO 868 | 59 | 48 |
ビカット軟化点 | ℃ | ISO 306 | 68 | 96 |
食品衛生性
FDA登録番号※エコバイオは、エコフレックスとPLA(ポリ乳酸)のコンパウンド品のためそれぞれにFDA登録番号があります。
エコフレックス:FCN 907、PLA(ポリ乳酸):FCN 178、475
ポリ衛協登録番号:[A]TZar-0037
生分解性と環境衛生性
欧州規格EN 13432、米国のBPI規格、そして日本のJBPA規格に合格し、 A 51301 として登録されています。さらに、日本のJBPA規格のバイオマスプラマークに適合しています。
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