Trade News | January 17, 2024

スマート材料のためのスマートファクトリー: BASF、湛江フェアブント拠点におけるTPU工場の竣工を発表

この資料は BASF が 2024 年 1 月 18 日に中国で発表した英語のプレスリリースを BASF ジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。 

 

  • BASFの熱可塑性ポリウレタン(TPU)単一生産ラインとしては世界最大規模
  • 主に産業、e-モビリティ、新エネルギー分野での市場需要に対応
  • 湛江フェアブント拠点の初期建設段階完了のマイルストーン

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は本日、中国・湛江フェアブント(統合生産拠点)における熱可塑性ポリウレタン(TPU)工場の竣工を発表しました。この新工場は、BASF にとって世界最大の TPU 単一生産ラインとなります。この工場は、スマート ファクトリーとして、自動誘導車両や高度な制御システムなどの先進技術を備え、効率性の高い設計が特徴です。 

BASF のパフォーマンスマテリアルズ事業本部プレジデントである Dr.マーティン・ユングは、次のように述べています。「BASF の新工場は、アジア太平洋地域の、産業、e-モビリティ、新エネルギーの各分野における TPU の市場需要の高まりに応えるだけでなく、中国とアジア太平洋地域の主要な顧客産業により近い距離で対応ができるようになります。この工場で、私たちはアジアにおける革新的でリサイクル可能な Elastollan® (エラストラン) TPU ソリューションの供給を強化し、よりサステナブルな未来に向けた『プラスチックジャーニー』を今後も歩んでいきます。」 

BASF は湛江フェアブント拠点における最初の工場として、エンジニアリングプラスチックのコンパウンド工場を 2022 年に竣工し、クリエーションセンターにおけるイノベーション能力、アジア太平洋地域における広範な研究開発(R&D)ネットワーク、革新的な材料 ソリューションで、この地域におけるお客様の需要の高まりに対応できる体制を整えています。BASF の研究開発ネットワークは、エンジニアリング、シミュレーション、製造のノウハウを提供し、市場の需要や、自動車の電動化、電子デバイスの小型化などのトレンドに合わせて、お客様のイノベーションや製品開発を後押ししています。 

湛江フェアブント拠点:サステナビリティとスマートファクトリーのロールモデル BASF のアジアにおけるメガプロジェクト担当プレジデントであるハリョーノ・リムは、次のように述べています。「お客様のいらっしゃる場所で生産することが BASF の戦略です。中国政府、当社の従業員およびビジネス・パートナーからの強力な支援のおかげで、 湛江フェアブント拠点プロジェクトは計画通り着実に進行しており、現在、初期段階の建設は無事に終了しました。同拠点では現在、スチームクラッカーや、石油化学品、中間体などを生産する複数の川下工場を含む、フェアブントの中核となる施設の建設に注力しています。BASF は、湛江フェアブント拠点を持続可能でスマートな生産のロールモデルとして構築することに全力で取り組んでいます。」

BASF グレーターチャイナ プレジデント兼会長の Dr.ジェフリー・ロウは、次のように述べています。「世界最大の化学市場として、中国は BASF にとって重要かつ戦略的な役割を果たしています。湛江フェアブント拠点プロジェクトにおけるこのマイルストーンは、中国における BASF の力強い発展と、現地のお客様の近くで対応することへの私たちの努力を示すものです。現地生産能力の向上とサステナビリティに対する強いコミットメントにより、私たちは中国のお客様に、よりカーボンフットプリントの少ない革新的なソリュー ションを提供することができるようになりました。」

BASF では 2025 年までに湛江フェアブント拠点全体を 100%再生可能エネルギーで稼働させる計画です。この新たなフェアブント拠点への投資は、完成時には約 100 億 ユーロとなる BASF 最大規模のものとなります。この拠点は BASF の単独責任で運営され、ルートヴィッヒスハーフェン(ドイツ)、アントワープ(ベルギー)に次ぐ、同社にとって世界第 3 位のフェアブント拠点となります。 

Elastollan® TPU:成長市場におけるサステナビリティの強化 

Elastollan® TPU は、自動車、コンシューマー・エレクトロニクス製品、フットウェア、 スポーツ・レジャー、ヘルスケア、産業用ケーブル・電線など、様々な産業で幅広く使用されている汎用性の高い材料です。e-モビリティ分野では、Elastollan® TPU が高い屈曲性と長期耐久性に優れることからケーブルシース(外部被覆)に採用されています。 

TPU は高い強度、柔軟性、耐摩耗性などの優れた特性により、幅広い用途に最適な材料です。とりわけハイエンドの TPU 市場の成長は、規制の増加や、サステナビリティに対するお客様の期待の高まりなど、複数の要因によって需要の成長が期待されます。 

 

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

■ BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部について

BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部は、プラスチックに求められる持続可能性への変革の最前線にいます。BASFの製品は、トランスポーテーション、消費財、インダストリアルアプリケーション、建築・建設という4つの主要産業分野にイノベーションをもたらすため、世界中のお客様と共同で開発をすすめています。私たちの研究開発は、プラスチックに関するすべての工程(プラスチックジャーニー)であるMAKE(製造)、USE(使用)、RECYCLE(リサイクル)に焦点を当てています。製造段階では、製品の設計から原材料の選択、製造工程に至るまで、プラスチックの製造方法を改善します。使用段階では、軽量性、堅牢性、耐熱性といったプラスチックの強みを強化します。製品のライフサイクルの終段には、循環型経済を実現するためにどのようにプラスチックジャーニーを終了させるかを検討する「リサイクル」段階があります。2022年、パフォーマンスマテリアルズ部門の世界売上高は85億ユーロを達成しました。

詳細に関してはこちらをご覧ください。

www.plastics.basf.com (英語)

https://www.basf.com/jp/ja/products/product-list/performance-materials.html (日本語)

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で110,000人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2022年のBASFの売上高は873億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、https://www.basf.com をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最終更新January 17, 2024