Trade News | January 18, 2023

BASF、2022年の自動車のカラーレポートを発表: 依然としてホワイトとブラックの人気が高いなか、一部の有彩色は地域によってシェアを拡大

この資料はBASF本社(ドイツ)が2023年1月18日に発表した英語のプレスリリースをBASF ジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。

 

  • 色域の広がりにより、車の色彩の幅が拡大
  • ホワイト、ブラック、グレー、シルバーが依然人気
  • イエロー、オレンジ、グリーン、パープルがシェアを拡大

 

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)のコーティングス事業本部は、「BASF自動車用OEM塗料カラーレポート2022」を発表しました。ここ数年と同様に、2022年の世界の自動車市場でも無彩色が優勢でした。一方、車の色彩の幅は広がり、イエロー、オレンジ、グリーン、パープルといった色が市場シェアを獲得しています。

色の移行はあったものの、2022年に生産された乗用車の大半がホワイト、ブラック、シルバー、グレーなどの無彩色でした。ここ数年と同様に、ホワイトは時代を超えた伝統的な美しさと、高いリセールバリューから、世界中で最も人気のあるカラーであることに変わりはありません。

無彩色を選ばない場合には、ブルーかレッドが好まれることが多いようです。この2つの色域は依然として非常に人気がありますが、イエロー、オレンジ、グリーン、パープルなど他の有彩色も、世界の多くの地域でシェアを伸ばしています。このことは、BASFのお客様である自動車メーカーが、以前にも増して多様で幅広い色彩を受け入れていることを示しています。

また、世界的なパンデミックの影響や地域のサプライチェーンの課題からの回復に伴い、自動車メーカーの生産台数が増加したこともレポートのデータは示しています。

 

EMEA: 2大カラー(ホワイトとブラック)が増加したものの、よりカラフルに

欧州・中東・アフリカ(EMEA)では、最も人気のある2色、ホワイトとブラックがシェアを伸ばし、グレーとシルバーがシェアを下げました。同時に、この地域の色彩はよりカラフルになりました。

EMEA の有彩色ではブルーが依然として圧倒的な優位を保っていますが、ブルーと
レッドはいずれも市場シェアを下げています。オレンジが自動車購入者に好まれるようになり、イエロー、ブラウン、グリーンのシェアが数ポイント上昇しました。

EMEAの自動車向けカラーデザイン責任者であるマーク・グートヤールは、次のように述べています。「今年はホワイトとブラックが増えたものの、有彩色が多様化したことが大きな特徴です。イエロー、オレンジ、ブラウン、グリーンのシェアが増えたことで色合いが増し、多様化しました。そのため、よりニュアンスのあるカラーパレットとなり、ここ1~2年で発展した色の深さと幅広さを反映しています。」

 

北米: パープルなど、より多くの有彩色が登場

北米の自動車購入者は有彩色の選択肢が少ない傾向にありますが、有彩色の乗用車、トラック、SUVが選ばれることが少ないわけではありません。ブルーとレッドが依然として優勢ですが、グリーン、イエロー、パープル、ベージュが増え、以前よりカラフルになりました。

ブルーが引き続きトップで、ブルーとレッドの差は広がりつつあります。ブラック、グレー、シルバーなどの無彩色は、特に大型車でシェアを落としました。その分、ベージュ、ブラウン、グリーンなどのアースカラーが増え、パープルは自動車購入者の嗜好の変化に
伴ってシェアを伸ばしています。

米州のデザイン責任者であるリズ・ホフマンは、次のように述べています。「有彩色の人気色では、ブルーとレッドが上位を占めています。一方で人々が自然に目を向けるようになり、グリーン、イエロー、パープル、ベージュなどのナチュラルカラーが台頭してきました。自動車購入者も、自分のポジティブさを伝える車の色を求めています。」

 

アジア太平洋地域: グレー系の色の増加により、無彩色のシェアが上昇

BASFのデザイナーたちが他の地域で見てきたように、アジア太平洋地域でもホワイトが最も人気のある色です。今年の真の注目はグレー系の増加で、これは自動車産業の新時代と、自動車購入者の価値観や習慣の変化を暗示しています。

総数は多くはないものの、ブラウン、グリーン、パープルはいずれも人気のある色として安定しています。ホワイトと並ぶ人気色になるにはまだ長い時間がかかりそうですが、今のところ、アジア太平洋地域の色の多様化は進んでいます。特に小型車や新電気自動車ではこの傾向が強く、豊富なカラーバリエーションで販売されています。

グレーの人気は約6ポイント上昇し、ブルー、レッド、ゴールド、ブラウンからシェアを奪いました。

アジア太平洋のデザイン責任者、松原千春は次のように述べています。「グレーは、かつてないほど魅力的で人気のある色となっています。ユーザーは、無彩色における独自性や個性を追求し続けています。ブルーやパープル味を帯びたグレー系の色が市場に浸透しつつあります。ソリッドカラーのような効果やカラーパール効果も加わって、グレーの色域に大きな多様性をもたらしています。」

 

南米: ホワイト、シルバー、ベージュが主流の最も明るいトーンの地域

昔から南米の自動車購入者は、より伝統的で派手すぎない色を選ぶ傾向にありました。他の地域と同様、ホワイトが圧倒的に人気で、無彩色ではグレーがブラックを上回るシェアを獲得しています。

有彩色ではレッドとブルーが安定しており、ブラウンが若干シェアを伸ばしています。
これらの色は小型車で選ばれることが多くなっています。大型車やSUVでは無彩色のシェアが最も高く、グレーの新しく多彩な質感が大型車に見られるようになりました。

南米自動車塗料の地域ビジネスマネジメント担当ディレクター、マルコス・フェルナンデスは次のように述べています。「南米はまだまだ保守的な地域です。南米で車を購入する場合、色のバリエーションは少ないかもしれませんが、それぞれの色域の中に、とても刺激的で異なるエフェクトが取り入れられています。」

BASF 自動車用OEM塗料カラーレポートは、BASFのコーティングス事業部が2022年の世界の自動車生産と乗用車への塗料適用に基づいて作成したデータ分析です。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

■BASFのコーティングス事業本部について

BASFのコーティングス事業本部は、革新的な自動車用塗料、自動車補修用塗料、装飾用塗料、メタル、プラスチック、ガラス基板など幅広い産業での表面処理およびそれらの応用に必要なプロセスの開発、生産、販売を行っています。これらのポートフォリオは、新しい市場や事業開発を目指すInnovation Beyond Paint(塗料を超えたイノベーション)プログラムによって提供してまいります。私たちは、先進的なパフォーマンス・ソリューションを創造し、世界中のパートナーのニーズを満たすために、パフォーマンス、デザイン、新しいアプリケーションを推進しています。BASFは、ヨーロッパ、北米、南米、アジア太平洋地域の拠点のネットワークを活用することで、お客様の利益のために、専門的でグローバルなチームのスキル、知識、リソースを提供しています。2021年におけるBASFコーティングス事業本部の世界の売上高は約34億ユーロでした。

Solutions beyond your imagination(想像をはるかに超えたソリューション)。BASFコーティングスの詳細情報はwww.basf-coatings.com(英語)をご覧ください。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で約110,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2021年のBASFの売上高は786億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、https://www.basf.com をご覧ください。

 

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最終更新January 18, 2023