シリコン含有量20%を超える負極用に最適化されたLicity®の新グレードを開発
この資料は BASF本社(ドイツ)が 2022年6月8日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
- 負極用バインダーLicity® 2698 X Fは、高容量化、充放電サイクル安定性の向上、充電時間の短縮を実現
- 優れた応力ひずみ特性と弾性を備えた第2世代のSBRバインダー
- SiOx(シリコン酸化物)およびSi(シリコン)の含有量の多い負極に最適
BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、Licity®(リシティ)リチウムイオン電池負極用バインダーのシリーズを拡充しました。第2世代のSBRバインダーであるLicity® 2698 X Fは、20%を超えるシリコン含有量でも使用可能です。Licity®製品群の本来の特性に加えて、今回の新たなバインダーは、高容量化、充放電サイクル安定性の向上、充電時間の短縮を実現します。
さらに、Licity® 2698 X Fは、バイオマスバランス・アプローチによって製造することができます。このアプローチでは、バイオマスをBASFの生産工程に投入し、バインダーに割り当てることで、バイオマス由来のバインダーとして供給可能です。BASFは、Licity®バインダーに使用される原材料から製品に至るまで、経済的目標と環境・社会的責任を両立することに取り組んでいます。
BASFのEMEA(欧州・中東・アフリカ)地域のディスパージョン&レジン事業部ファイバーボンディング担当ビジネスディレクターのトルステン・ハーベックは、次のように述べています。「内燃機関から電気自動車へと、市場が明らかに変化していきます。
走行距離の短さや、充電時間の長さといった課題は、新しいバインダーLicity® 2698 X Fによって解決する方向に向かうでしょう。」
Licity®について
Licity®バインダーは、現在のリチウムイオン電池の性能を向上させるために開発されました。コロイド安定性が高いため、CMCなどのバインダーとの相性が非常に良い水系バインダーです。Licity®バインダーは、優れた加工性と塗工のしやすさを特徴としています。さらに、優れた機械的および電気化学的特性を有しています。
Licity®バインダーの詳細については、www.basf.com/licity-battery-binders(英語)をご覧ください。
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。
■BASF のディスパージョン&レジン事業本部について
BASFのディスパージョン&レジン事業本部は、高品質の幅広いポリマーディスパージョン、樹脂、添加剤および電子材料の開発、生産、販売を世界各地で行っています。これらの材料は、コーティング、建設、接着剤、印刷・包装、電子および紙を含む多くの産業のフォーミュレーションに使用されます。ディスパージョン&レジン事業本部は、包括的な製品ポートフォリオと業界に関する広範な知識を生かして、革新的かつ持続可能なソリューションをお客様に提供し、フォーミュレーションの促進に貢献しています。ディスパージョン&レジン事業本部のさらに詳しい情報は、www.dispersions-resins.basf.com をご覧ください。
■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で約110,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2021年のBASFの売上高は786億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。
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