Trade News | December 8, 2021

BASFのリチウムイオン電池用バインダーが高性能であることを 第三者機関が証明

この資料はBASF本社(ドイツ)が2021年11月15日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。

 

  • リチウムイオン電池の先端技術を有するCustomcells®社が、業界標準と比較分析を実施
  • Licity® リチウムイオン電池負極用バインダーは、十分な電気化学的特性、機械的性能、加工性を有し、業界標準を一部上回る性能が判明

 

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)の高性能リチウムイオン電池用バインダーは、業界標準比較試験に合格し、業界標準を一部上回ることが判明しました。これは、リチウムイオン電池の先端技術を有するCustomcells®社(カスタムセルズ、本社:ドイツ)がBASFのために新たな比較分析を実施した結果です。電気化学的特性、機械的性能、および加工性における試験は、Licity®(リシティ) ブランドで販売されているリチウムイオン電池負極用 SBR(スチレンブタジエンゴム)のバインダーを対象としています。

試験結果では、次のことが証明されています。

  • すべてのLicity® バインダーは、非常に優れた加工性を示し、より短時間でのスラリー調製と均一な負極コーティングが可能
  •  Licity® 2668とLicity® 2680の業界標準SBRに対する優れた機械的性能
  •  Licity® バインダーは、優れた電気化学的性能を示し、シリコンを含有する負極の優れたサイクル安定性と充放電速度を実現

試験結果の詳細については、以下サイト(英語)からお申込みいただけます。https://dispersions-resins.basf.com/emea/en/licity/download.html

「電気自動車用の高性能リチウムイオン電池は、気候変動の抑制に重要な役割を果たします。負極用バインダーの鍵となる性能に関する有効なデータをお客様に提供し、お客様の開発プロジェクトにおける電池容量と生産効率の向上に貢献できることを非常に嬉しく思います」と、BASFのファイバー・ボンディング事業のヨーロッパ、中東およびアフリカ地域 ビジネス・ディレクターであるThorsten Habeck(トルステン・ハーベック)は述べています。

BASFのLicity®は、黒鉛およびシリコンを含有する負極用バインダーに適用しています。電極の膨潤を防止し、電池の高容量化が実現できます。Licity® リチウムイオン電池負極用バインダーは、充電サイクルの耐久性向上と充電時間の短縮にも貢献しています。BASFが進めているバイオマスバランス・アプローチの認証を得てバイオ由来のバインダーとして生産することで、このバインダーは化石資源を節約し、温室効果ガスの排出の削減から持続可能な社会への貢献もできます。

Licity® バインダーの詳細については、www.basf.com/licity-battery-binders(英語)をご覧ください。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

BASF のディスパージョン&レジン事業本部について

BASF のディスパージョン&レジン事業本部は、高品質の幅広いポリマーディスパージョン、樹脂、添加剤および電子材料の開発、生産、販売を世界各地で行っています。これらの材料は、コーティング、建設、接着剤、印刷・包装、電子および紙を含む多くの産業のフォーミュレーションに使用されます。ディスパージョン&レジン事業本部は、包括的な製品ポートフォリオと業界に関する広範な知識を生かして、革新的かつ持続可能なソリューションをお客様に提供し、フォーミュレーションの促進に貢献しています。ディスパー ジョン&レジン事業本部のさらに詳しい情報は、www.dispersions-resins.basf.com をご覧く ださい。

 

BASF について

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可 能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な 成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で110,000人以上の社員を有し、世界中のほぼすべ ての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカ ル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロ ソリューション)から成ります。2020年のBASFの売上高は590億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASF の詳しい情報は、www.basf.com  をご覧ください。

 

■Customcells®社について

Customcells®社(カスタムセルズ 本社:ドイツ) は、特殊なリチウムイオン電池セルの開発および生産の分野におけるリーディングカンパニーです。Customcells®社は、柔軟な製造コンセプトと最先端の開発・生産設備をベースに、お客様の要求プロファイルに応じて、電極、電解質、電池セル、電池モジュールのカスタマイズ開発・生産などのハイテクソリューションを提供しています。その際、素材メーカー、プラントメーカー、リサイクルの専門家など、バリューチェーン内のそれぞれの「ベスト・イン・クラス」の企業との協力を通じて、技術的な垂直統合の戦略を体系的に追求しています。2012年にフラウンホーファー研究機構から独立し、現在はイツェホーとテュービンゲンに開発・生産拠点があります。100名以上の優秀な従業員は、電池セルの開発・生産において長年の経験を有しています。豊富なプロセスエンジニアリングのノウハウと電気化学の深い理解により、個々の電池セルの生産を短時間で実現することができます。Customcells®社は、自動車、船舶、石油、ガス、そして将来的には航空業界を中心に、幅広い業界向けに開発・生産を行っています。600社以上の顧客を持ち、1,400件以上の開発集約型プロジェクトを完了し、4つの契約中の電池セルプラントを立ち上げています。2021年以降、ポルシェとの合弁会社である Cellforce Group(セルフォース・グループ)において、自動車業界向けの次世代高性能電池の開発を引き継いでいます。ポルシェが慎重なグローバルスクリーニングの後、2021年春にCustomcells®社の採用を確定しました。

 

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最終更新December 8, 2021