BASFのガス精製技術、浮体式LNGプロジェクトに初採用
- OASE® Purple、ペトロナス社のFLNGプロジェクトに初採用
- 2021年5月に性能試験運転が成功
- 省エネルギーで高効率なガス精製を実現
この資料は BASFが 2021年9月2日にドイツで発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)のOASE® purple(オーエイスTM パープル)が、マレーシアの国営石油・ガス会社ペトロナス社(本社:マレーシア)のFLNG (Floating LNG:浮体式天然ガス液化設備)の最新プロジェクト「PFLNG DUA」の酸性ガス回収設備のプロセスに採用されました。これはBASFのガス精製技術OASE®で世界初となるFLNGでの実績です。ペトロナス社と日本のエンジニアリングパートナーである日揮(本社:神奈川県)と共に、「PFLNG DUA」は2021年2月に操業を開始、同年5月に性能試験に成功しました。FLNGは、水深1,500メートルのガス貯留層から天然ガスを抽出するように設計され、クリーンなエネルギーのための新たな資源を開拓します。
OASE® purpleは、天然ガスから二酸化炭素や硫化水素などの酸性ガスを回収するアミン系溶液です。ガスの液化、パイプライン輸送には、酸性ガスの回収が必要です。高効率で環境に優しいBASFの技術は、柔軟性と設備投資費用(CAPEX)の合理化をお客様に提供します。さらに、省エネルギーのプロセスと非腐食性の溶液との組み合わせにより、運転費用(OPEX)を低く抑えることができます。このプロセスは、溶液の損失を最小限に抑えながら、ガスの純度と製品ガスの回収率を高いレベルで実現します。
BASFのガス精製事業を統括するアンドレアス・ノルテマンは、次のように述べています。「長年の研究成果であるFLNGの最初の実績が操業を開始し、100%キャパシティで稼働していることを誇りに思います。当社は、LNGでの専門知識を応用し、モーション・スタディーと計算流体力学(CFD)を実施することで、お客様の洋上での厳しい仕様や課題に対応し、高い信頼と保守が容易な設計を実現しました」。
今回の「PFLNG DUA」の成功により、2017年から稼働のFLNGと合わせて、ペトロナス社は2隻のFLNG施設を所有・運営することになります。2015年に建設が開始された、このペトロナス社の最新の第2のFLNGは、年間150万トンのLNG生産能力を持ち、南シナ海のマレーシア、コタキナバル沖合140キロに位置する水深1,300メートルのロタン海底ガス田の上に係留されます。
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。
■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の 3 つを同時に果たしています。また、全世界で110,000 人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2020 年の BASF の売上高は590 億ユーロでした。BASF 株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASF の詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。
■OASE ®について
ガス精製技術において50年以上の経験を備えるBASFは、天然ガス、合成ガス、バイオガスなど、さまざまな用途に向けた効果的なガス精製ソリューションを提供しています。当社の技術は、世界中の約500の設備で採用され、その性能が実証されています。優れたガス精製技術であるOASE®ブランドのもと、さまざまなガス精製技術やそれに使用される溶剤、デジタルプラットフォームであるOASE® コネクトを含む技術サービスパッケージを提供しています。BASFのポートフォリオの「アクセラレーター」として、OASE®製品はバリューチェーンにおけるサステナビリティに大きく貢献するシステムソリューションの一部となっています。OASE®は、従来の技術に比べてガス精製の効率が非常に高く、資源の保全、省エネによる排出量の削減に大きく貢献します。詳細につきましては、www.oase.basf.comをご覧ください。
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