新世代のための安心・安全な哺乳びん
この資料は BASF本社(ドイツ)が 2021年5月5日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
- Ultrason® P 3010、ベビー用品メーカー ズーム・ティーの哺乳びんに採用
- 高い強度と過熱蒸気に対する耐性を備えたBASFの透明ポリフェニルスルホン
BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、ベビー用品メーカー、株式会社ズーム・ティー(本社:東京)のブランド、ドクターベッタの哺乳びんにBASFのポリフェニルスルホン(PPSU)、Ultrason® Pが使用されていることを発表しました。Ultrason® Pは、安全で扱いやすいカーブのついたドクターベッタの哺乳びんに対してズーム・ティーが求める厳しい要件を満たしています。Ultrason® P 3010 natは食品接触が認められており、優れた強度と耐薬品性、および180℃までの過熱蒸気に対する耐性を備えています。こうした特性により、この哺乳びんは軽量で破損しにくく安全で、機械的・視覚的特性を損なうことなく長期間使用できます。透明で淡いはちみつ色をしたUltrason® P 3010は、電子レンジや熱湯での滅菌も可能です。BASFのPPSUは、押出ブロー成形にも適しているため、ドクターベッタ哺乳びんのような複雑なデザインにも対応できます。なかでも、Ultrason® P 3010は、押出ブロー成形に必要な卓越した溶融安定性により、哺乳びんの製造に使用される一般的なPPSU素材よりも優れた性能を発揮します。
「Ultrason®は、その優れた品質で繊細な用途や医療機器にも使用されています。そのため、ドクターベッタ哺乳びんの安全性を最大限に高めるものとして、この素材を採用しています。このユニークなPPSU素材による哺乳びんは、取り扱いが容易で長持ちし、耐久性が高く軽量で、忙しいママやパパに最適です。Ultrason® Pを押出ブロー成形することにより、ドクターベッタ哺乳びんのカーブを完璧に製造できます。このカーブ形状は、赤ちゃんが授乳中に空気を飲み込んだり、耳の感染症や疝痛を予防するために重要なのです」と、ズーム・ティーの代表取締役、河合とも子氏は述べています。
押出ブロー成形では、まずプラスチック溶融物をダイ(型)で押し出し、チューブ状のパリソンを形成します。次に、内圧を利用して溶融パリソンを膨張させ金型に押し当てることで、パーツ成形します。このプロセスにより、さまざまな厚みやデザインをもった複雑な形状の成形も可能になります。中粘度のUltrason® P 3010 natは、固有の高い溶融安定性のため、このプロセスに特に適しています。これにより、溶融して引き伸ばされたパリソンは、熱いダイ(型)付近でも安定した状態を維持することができ、均一なブロー成形を実現します。
「安全衛生は、哺乳びんだけではなく、大人が使用するボトル類を作る上でも重要な要素です。取り扱いが容易で安全で、温かい飲み物にも冷たい飲み物にも使え、長期間安定しているUltrason®は、こうしたボトルに理想的な素材です。色や形の豊富なデザインの可能性に加え、射出成形と押出成形どちらでもボトルを製造できるため、アジア諸国で広く利用されているスポーツ用の水筒のほか、緑茶用など多目的なボトルに使用可能です」と、BASFのグローバルビジネスディベロップメントUltrason®担当者であるゲオルグ・グレッセルは述べています。
Ultrason®は、ポリエーテルスルホン(Ultrason® E)、ポリスルホン(Ultrason® S)、PPSU(Ultrason® P)を含む、BASFのスルホン系樹脂製品群の登録商標です。この高性能素材は、電子機器、自動車、航空宇宙産業で使用される軽量部品のほか、ろ過用メンブレンや、熱湯や食品と接する部品にも使用されています。Ultrason®ブランドは、その優れた特性により、熱硬化性樹脂、金属、セラミックの代替として利用することができます。
BASFのUltrason®ソリューションの詳細については、www.ultrason.basf.com(英語)をご覧ください。
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。
■BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部について
BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部は、材料のノウハウを一つに融合し、革新的でカスタマイズされたプラスチック関連製品とサービスを提供します。本事業部はトランスポーテーション、建築・建設、インダストリアルアプリケーション、消費財という4つの主要産業部門で世界的に事業を展開しており、強力な製品・サービスポートフォリオを備え、アプリケーション志向のシステムソリューションを深く理解しています。収益性と成長を促進させている主な要素は、お客様との緊密な連携と、明確なソリューション重視の姿勢です。研究開発の点でも高い能力を有しており、それが革新的な製品やアプリケーションを開発する基盤となっています。2020年、パフォーマンスマテリアルズ事業本部は、世界で56.3億ユーロの売上高を達成しました。詳細に関しては、www.plastics.basf.comをご覧ください。
■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の 3 つを同時に果たしています。また、全世界で110,000 人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2020 年の BASF の売上高は590 億ユーロでした。BASF 株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASF の詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。
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