BASF、持続可能な合成皮革の未来を切り開く Haptex® 4.0 を発表
- 100%リサイクル可能で廃棄物ゼロの生産を実現
BASF (本社:ドイツルートヴィッヒスハーフェン)は、100%リサイクル可能な合成皮革の製造に向けた革新的なポリウレタンソリューションであるHaptex® 4.0を発表しました。Haptex® 4.0を使用した合成皮革とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維は、革新的な配合とリサイクル技術により、層間剝離をすることなく一緒にリサイクルすることができます。これにより、素材の再利用が可能になります。
合成皮革はポリウレタン(PU)、PETなど複数の原材料の複合材料であるため、使用済み合成皮革の再利用やリサイクルが業界で長年の課題となっていました。各層の接着強度が非常に高く、層ごとに分離することが困難です。この複雑さが、従来、合成皮革の再利用やリサイクルを困難にしてきましたが、Haptex® 4.0によってこの課題に取り組むことができるようになりました。Haptex® 4.0はリサイクル可能であるため、廃棄物を一切出さず、より持続可能な製造プロセスを実現します。
「Haptex® 4.0は、技術的に画期的であり、循環経済原則の推進とさまざまな業界におけるリサイクル材料の使用促進に貢献します。Haptex® 4.0を通じて、BASFは持続可能で高性能かつ耐久性のある材料で顧客のグリーン変革を支援する新たな基準を打ち立てます」と、BASFパフォーマンスマテリアルズ事業本部アジア太平洋地域のバイスプレジデントおよびポリウレタンシステム担当であるシルビア・モックは述べています。
従来の世代と同様に、Haptex® 4.0は有機溶媒を使用しない製造プロセスにより、厳格な揮発性有機化合物(VOC)基準に適合しています。これにより、合成皮革の生産プロセスが大幅に簡素化され、迅速化されます。
環境面での利点に加えて、Haptex® 4.0は手頃な価格で耐久性もあり、さまざまな用途に理想的な選択肢です。厳格なテストにより、Haptex® 4.0の優れた耐熱性、耐黄変性、およびオートクレーブ条件下での弾力性が実証されています。フットウエアやファッションから自動車の内装、家具に至るまで、Haptex® 4.0は卓越した品質と耐久性を提供し、性能やコストを犠牲にすることなく、従来の革に代わる信頼性の高いコスト効率の良い選択肢を提供します。
初代Haptex® は2013年に発売され、それ以来、自動車、アパレル、フットウエア、家具などのさまざまな業界で広く採用されています。
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。
■BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部について
BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部は、プラスチックに求められる持続可能性への変革の最前線にいます。BASFの製品は、トランスポーテーション、消費財、インダストリアルアプリケーション、建築・建設という4つの主要産業分野にイノベーションをもたらすため、世界中のお客様と共同で開発をすすめています。私たちの研究開発は、プラスチックに関するすべての工程(プラスチックジャーニー)であるMAKE(製造)、USE(使用)、RECYCLE(リサイクル)に焦点を当てています。製造段階では、製品の設計から原材料の選択、製造工程に至るまで、プラスチックの製造方法を改善します。使用段階では、軽量性、堅牢性、耐熱性といったプラスチックの強みを強化します。製品のライフサイクルの終段には、循環型経済を実現するためにどのようにプラスチックジャーニーを終了させるかを検討する「リサイクル」段階があります。2023年、パフォーマンスマテリアルズ部門の世界売上高は72億ユーロを達成しました。詳しい情報は、https://www.performance-materials.basf.com をご覧ください。
■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、経済的な成功とともに環境保護と社会的責任を追及しています。また、全世界で約112,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献しています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2023年の BASFの売上高は689億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、https://www.basf.com をご覧ください。