August 5, 2021

BASFとSINOPEC、中国南京市でフェアブント拠点(統合生産拠点)をさらに拡大

この資料はBASFおよびSINOPECが2021年8月5日にドイツ・ルートヴィッヒスハーフェンおよび中国・南京で発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。

 

  • 川下の化学物質および前駆体物質の生産能力を拡大
  • 中国で成長する特殊化学品の需要を満たすため、 BASF技術を駆使した、ドイツ国外で
    初のアクリル酸tert-ブチル工場
  • 生産拡張した新工場は2023年に始動予定

 

BASFとSINOPEC(シノペック/中国石油化工集団公司、本社:中国)両社の出資比率50:50の合弁会社であるBASF-YPC Co., Ltd.(本社:中国、以下、BASF-YPC)は、中国・南京市の
フェアブント拠点(統合生産拠点)の生産能力をさらに拡大します。これは、成長する中国市場を支援するため、新設のアクリル酸tert-ブチル工場を含む川下の化学工場の生産拡大も含まれています。

プロピオン酸、プロピオンアルデヒド、エチレンアミン、エタノールアミン、精製エチレンオキシドの生産能力を拡大し、アクリル酸tert-ブチル工場を建設します。このアクリル酸tert-ブチル工場は、原材料として既存のフェアブントで製造しているアクリル酸やイソブテンを川下に拡張するもので、この高度な生産技術は、ドイツ国外で初めて適用されます。この拡張した新工場は、2023年の始動を予定しています。

Sinopec Yangzi Petrochemical Co., Ltd.(中国石化扬子石化公司、本社:中国)とBASF-YPCの会長であるユーフェン・グ氏は「SINOPECとBASFは長い間、石油化学産業の
変革と緑化に配慮した開発を加速させ、産業構造を継続的に最適化し、産業チェーンの下流へのさらなる拡大を促進するために、国や地方自治体の関連要件に真剣に取り組み、深く友好的な協力を行ってきました。フェアブント拠点の拡大に伴い、私たちは、国内顧客のニーズの高まりや新興産業の発展に対応するため、国内市場に対してよりハイエンドな新素材を提供します」と述べています。

BASFグレーター・チャイナのプレジデント兼会長のステファン・コートラーデは、「これは、SINOPECとの長期的なパートナーシップをさらに強化するための覚書を2018年に調印して以来、大きな前進です。今回の投資バンドルでは、最先端の技術を導入し、フェアブントの強みを最大限に活かします」と述べています。

BASF-YPC社長のブラム・ヤンセン氏は、「当社ポートフォリオの新製品としてアクリル酸tert-ブチルは、BASF-YPCの市場ポジションをさらに強化するでしょう。過去20年間の成功に基づいて、当社は顧客の継続的に高まる需要を満たすために、地域の生産能力を拡大していきます」と述べています。

プロピオン酸(PA)は、食品や飼料穀物の保存用のカビ防止剤として使用されます。気密性の高いサイロでの乾燥や貯蔵による保存中に、プロピオン酸を添加することで経済的及び環境に優れたメリットを発揮します。また、医薬品、作物保護剤、溶剤および、熱可塑性樹脂の製造にも使用されます。

エチレンアミン(EEA)およびエタノールアミン(EOA)は、作物保護剤、パーソナル・ホームケア製品用の界面活性剤、ガス処理用プロセスケミカル、潤滑剤およびセメント添加剤、紙化学薬品、および活性医薬品成分の製造で使用される中間体です。

プロピオンアルデヒド(PALD)は、プロピオン酸およびn-プロパノール生産の主要原料として使用される中間体です。医薬品、殺虫剤、香料、プラスチックの製造に使用されます。

精製エチレンオキシド(PEO)は、化学産業における合成プロセスとしての工業用原料です。エタノールアミン、グリコールエーテル、洗浄・洗浄用界面活性剤の製造に使用されます。

アクリル酸tert-ブチル(TBA)は、ポリマー製造のためのアクリル酸エステルで、合成原料として用いられます。特殊化学品として、製紙用サイズ剤やエマルジョン用途に使用されています。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

■BASF-YPCについて

BASF-YPC Co., Ltd. (以下「BASF-YPC」) は、BASFとSINOPECの50:50の合弁会社で、2000年に設立され、総投資額は約55億米ドルです。中国市場向けに年間約300万トンの高品質な化学品やポリマーを生産しています。これらの製品は、農業、建設、エレクトロニクス、製薬、衛生、自動車、化学など、さまざまな業界で急速に拡大する需要に対応しています。すべてのBASF-YPC工場は、製品、副産物およびエネルギーを最も効率的に使用し、コストを節約し、環境への影響を最小限に抑えるために相互連携をとっています。2020年のBASF-YPCの売上高は約157億人民元で、2020年末時点の従業員数は1,968人でした。BASF-YPCの詳しい情報は、www.basf-ypc.com.cnをご覧ください。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の 3 つを同時に果たしています。また、全世界で110,000 人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2020年のBASFの売上高は590億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。

 

■SINOPEC/YPCについて

SINOPECは中国最大のエネルギー・化学製品会社のひとつです。 主な事業として、石油・天然ガスの採掘・生産、パイプライン輸送、販売、石油製品、石油化学製品、石炭化学製品、合成繊維その他の化学製品の販売・保管・輸送、石油、天然ガス、石油製品、石油化学製品および化学製品、テクノロジーや情報の研究開発・応用などを行っています。SINOPECは、世界一流のエネルギーおよび化学企業を構築するというビジョンを実現するために、資源、市場、統合、国際化、差別化、およびグリーン低炭素開発の戦略を実施しています。2020年のSINOPECの売上高は2兆1060億人民元でした。SINOPECの詳細についてはwww.sinopec.comをご覧ください。

YPCは、SINOPECの製油所と石油化学事業を統合した最大の拠点の一つで、2020年の売上高は540億人民元でした。中国江蘇省南京市に拠点を置き、SINOPECに代わりBYCに関する株主管理を実施しています。YPCの詳細については、www.ypc.sinopec.comをご覧ください。

 

 

 

BASFとSINOPEC)両社の出資比率50:50の合弁会社であるBASF-YPC Co., Ltd.は、中国・南京市のフェアブント拠点(統合生産拠点)の生産能力をさらに拡大します。
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最終更新August 5, 2021