BASF、レーダーセンサーの精度を高めるUltradur® RXの販売を開始
この資料はBASF本社(ドイツ)が2020年11月19日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
- 自動運転に使用するセンサーの高い要件を満たすPBT
- Ultradur® RXがノイズを吸収し最小限に抑えることで、道路交通における安全性が向上
- 幅広い用途に対応した製品グレードを販売開始
BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、車両のレーダーセンサー向けの改質ポリブチレンテレフタレート(PBT)である、Ultradur®(ウルトラデュアー) RXを開発しました。自動車業界向けの新技術の開発では、搭乗者の快適さと安全に重点が置かれます。これらに大きく貢献する化学技術は、今後のモビリティの課題においても重要な役割を果たしていくこととなります。自動運転は、エレクトロモビリティに加えて、未来のモビリティに不可欠な要素です。こうした自動運転の発展にともない、センサーの使用も増加しています。
自動運転車のセンサーに対する需要の高まり
Ultradur®は、水跳ねや油、塩類などに対して高い耐性を持つことから、センサーのハウジングに優れた保護効果をもたらします。また、この新材料は、ハウジング内の繊細な電子機器を、他の車両由来の電磁波によるかく乱から保護します。
BASFパフォーマンスマテリアルズ事業本部のUltradur®研究開発部門のエリック・ガベルズは、次のように述べています。「新たなUltradur® RXシリーズのグレードはどれも76〜81ギガヘルツ(GHz)の干渉電波を吸収し、最小限に抑えるよう設計された製品であるため、繊細な電子機器を高いレベルで保護します。このように誘電特性を最適化した材料は、センサー部品に求められる高い基準を満たすとともに、レーダーセンサーのハウジングカバーやセンサーのプリント基板背面材といった用途に最適です。」
干渉電波の吸収と反射
道路交通における電磁干渉の問題が増大するなか、センサーを最適な形で機能させるためにはこうしたノイズを吸収し、最小限に抑えることが重要です。Ultradur® はそうした用途に最も適した製品です。レーダーからの干渉電波を抑えることで、受信信号をより良い形で処理することが可能となり、安全性が向上します。Ultradur® RXは機能性プラスチックとして、金属ハウジングの代替となる優れた製品であり、車両の軽量化と効率化に貢献します。
吸収性能は幾何学的条件に左右されるため、通常は用途ごとに適した材料を選択する必要がありますが、Ultradur® RXシリーズは、いかなる状況にも最適なソリューションを取り揃えており、すでに販売を開始しています。
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。
■BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部について
BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部は、材料のノウハウを一つに融合し、革新的でカスタマイズされたプラスチック関連製品とサービスを提供します。本事業部はトランスポーテーション、建築・建設、インダストリアルアプリケーション、消費財という4つの主要産業部門で世界的に事業を展開しており、強力な製品・サービスポートフォリオを備え、アプリケーション志向のシステムソリューションを深く理解しています。収益性と成長を促進させている主な要素は、お客様との緊密な連携と、明確なソリューション重視の姿勢です。研究開発の点でも高い能力を有しており、それが革新的な製品やアプリケーションを開発する基盤となっています。2019年、パフォーマンスマテリアルズ事業本部は、世界で60.6億ユーロの売上高を達成しました。詳細に関しては、www.plastics.basf.comをご覧ください。
■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で117,000人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2019年のBASFの売上高は590億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、http://www.basf.comをご覧ください。
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