November 29, 2020

BASF、持続可能な農業を促進するために独自の目標を設定

この資料はBASF本社(ドイツ)が2020年11月16日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
  • 作物1トン当たりのCO2排出量を30%削減
  • 持続可能性(サステナビリティ)に貢献するソリューションの売上シェアを毎年7%増加
  • 4億ヘクタール以上の農地にデジタル技術を導入
  • BASFの製品の適切な管理と安全な使用の徹底

BASF(本社: ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、持続可能な農業を促進するために、2030年を期限とする明確で測定可能な目標を設定しました。農業をより持続可能なものにし、社会の最も差し迫ったニーズに貢献する方策に注力し、生産者が生産する作物1トン当たり30%のCO2排出量を削減できるよう支援します。BASFのアグロソリューション部門は、バリューチェーンにおいてサステナビリティに貢献するソリューションの売上シェアを毎年7%増加させます。また、BASFは、4億ヘクタールを超える農地にデジタル技術を導入するとともに、BASF製品の適切な管理と安全な使用を徹底します。これらの新たな目標は、2019年に発表したBASFの農業分野の戦略*1をさらに推進するものです。

「農業は世界の人々の健康な生活を支えるものです。今後数十年にわたり、我々の農業・食料システムは、増加する世界人口に十分な量の健康的で手頃な食料を供給するために、急速に変化を遂げるでしょう。同時に、私たちはこの変化が地球にもたらす影響を軽減させる必要があります。生産者の生計を支えるより高い収量を、社会に価値が認められ、地球に負担をかけない方法で実現することの必要性に後押しされて、この変化はもたらされています」とBASFアグロソリューション部門のプレジデントのヴァンサン・グロは述べています。「私たちは包括的なソリューションを提供することで世界中の生産者を支援し、共に農業・食料システムにプラスの効果を生み出します。」

気候変動対応型の農業

BASFは、収穫量を増やし、農場管理をより効果的にし、環境への負荷を減らす技術を用いて、生産者が炭素効率性を高め、不安定な気象条件にも耐えられるよう支援します。その技術には次のものがあります。

  • Vibelsol®(ビベルソル®)、Vizura®(ビズーラ®)など温室効果ガスの排出を削減し窒素を管理する製品
  • 除草剤Kixor®(キクサー®)など、不耕起栽培を可能にし、土壌からのCO2排出量やディーゼル使用量を削減する農薬
  • キャノーラ種子のInVigor®(インビゴール)など、厳しい気象条件下でも安定して高い収量が得られる新しい作物品種
  • 微生物資材と革新的なデジタルソリューション

同時に、BASFは生産者がCO2排出量を削減することの動機付けをし、そこに新たな価値を創造するための方法を模索しています。これらの製品とソリューションにより、BASFは生産される作物1トン当たり30%のCO2排出量を削減することを支援します。

持続可能なソリューション

BASFは生産者に提供する、サステナビリティに貢献するソリューションの数を毎年増やしていくことを目標にしています。そのため、当社はサステナビリティの基準に基づいて体系的に推進される強力な研究開発パイプライン*2に継続して投資しています。BASFの研究開発パイプラインには、資源の効率的な使用をサポートし、環境への負荷を低減する次のようなソリューションが含まれています。

  • 殺菌剤Revysol®(レビゾール)をベースにしたソリューションは、既存の土地で小麦の収量を4%増加させ、生産者が自然生息地を保護できるようにします。
  • BioSolutions(バイオソリューション)のRAK®(アールエーケー)フェロモンは対象を的確に捉えて散布することで、特定の蛾の交尾を阻害します。従来の作物保護を補完し、植物の自然なパートナーとして、植物をライフサイクルを通して保護します。
  • 育種のイノベーションにより生まれたミニスイカのPingo Doce®(ピンゴドース)は、消費者の食料廃棄削減を容易にします。

さらに、BASFは、「サステナブル・ソリューション・ステアリング*3」の手法を使用して、明確に定義され、第三者によって検証されたサステナビリティの基準に照らして、製品ポートフォリオ全体を評価しています。BASFのアグロソリューション部門は、2025年までにアクセラレーター製品(バリューチェーンにおいてサステナビリティに大きく貢献する製品)の売上高を220億ユーロに伸ばすというBASFグループの目標の達成に顕著な貢献をします。アグロソリューション部門は、サステナビリティに貢献するソリューションの売上シェアを毎年7%ずつ伸ばすことを目指しています。

デジタル農業

デジタル化は農業において、資源の利用をより効率的にし、包括的かつ持続可能なものにすることができます。そのため、BASFは生産者がデジタルツールを用いて、環境への負荷を減らしながら収益性を上げることを支援します。デジタル技術を利用することで、生産者はより少ない資源でより多くの作物を生産することができ、圃場モニタリングから食品サプライチェーンに至るまで、農業プロセスの効率化を図ることができます。BASFのxarvio®*4(ザルビオ®)ブランドのデジタル製品は、農薬の精密散布や施肥管理を行い、緩衝地帯を自動で検出し、生物多様性のモニタリングなどを可能にします。デジタルツールはまた、発展途上国を含む膨大な数の生産者に行き渡り、農場における持続可能性についての知識と認識を高める潜在的な可能性を備えています。BASFは、2030年までに累計4億ヘクタール以上の農地にデジタル技術を導入することを目指しています。

スマートスチュワードシップ(製品の適切な管理・使用)

BASFは、人間の健康と環境の安全性に関連する取り組みを非常に重視しており、農場周辺や圃場における製品の安全な使用を徹底するために、すべての製品で生産者の 日常業務に合った適切なツールやサービスを提供しています。これには、保護具、カスタマイズされたトレーニング、デジタルソリューション、作業時間を短縮し、農薬にさらされる可能性を最小限に抑えるドローンなど、新しい未来志向の散布技術が含まれます。
ドローンを使った取り組みは、すでに中国やコロンビアで始まっています。BASFの農薬製品の取り扱いをより簡単で安全にするための継続的な取り組みのもう一つの例は、閉鎖式薬剤移送システムのeasyconnect(イージーコネクト)です。パートナーと共同開発したもので、農業業界の主要な企業から支援されており、2021/22年のシーズンに上市を見込んでいます。

*1 https://www.basf.com/jp/ja/media/news-releases/global/2019/09/p-19-330.html

*2 https://www.basf.com/jp/ja/media/news-releases/global/2020/02/p-20-136.html

*3 https://www.basf.com/jp/ja/media/news-releases/global/2018/04/p-18-165.html

*4 https://crop-protection.basf.co.jp/xarvio-Digital-Farming-Solutions

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

■BASFの アグロソリューション事業本部について

世界の人口が急速に増加するなか、持続可能な農業と健康的な環境を作り出して維持するBASFの役割はますます大きくなっています。BASFのアグロソリューション事業本部は、生産者や農業従事者、害虫駆除業者などの皆様と共にこの状況に対応しています。そのため、BASFは強力な研究開発パイプラインや、種子、形質、化学・生物農薬、土壌管理、プラントヘルス、害虫防除、デジタル農業などを含む、幅広いポートフォリオに投資を行っています。研究室や現場、事務所、生産施設に専門家チームを配し、生産者や社会、そして地球のために、革新的な考え方と堅実な行動を組み合わせ、実際に役立つ現実的なアイデアを生み出しています。2019年、BASFのアグロソリューション事業本部の売上高は78億ユーロでした。アグロソリューション事業本部についての詳細はwww.agriculture.basf.com/jp または各種ソーシャルメディアをご参照ください。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で117,000人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2019年のBASFの売上高は590億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、http://www.basf.comをご覧ください。

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最終更新November 29, 2020