BASF、特定の市場においてイノベーション主導型の成長を目指した農業分野の戦略を発表
(この資料は BASF本社(ドイツ)が 2019年9月27日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。)
- 種子、トレイト(形質)、農薬、デジタル技術の分野にまたがる魅力的なソリューションを提供し、世界中の生産者の成功を支援
- 世界の農業市場の成長率を1%上回る利益成長と2030年までに売上高の50%増加を目指す
- 2028年までに30以上の新製品を上市し、ピーク時の売上高は60億ユーロにのぼる見通し
- サステナビリティに貢献する製品の販売拡大
BASF(本社:ドイツルートヴィッヒスハーフェン)アグロソリューション事業部門は、マーケットシェアの拡大と農業市場の成長率を1%上回る成長を目指し、2030年までに50%の売上増を目指しています。BASFグループが目標とする、アクセラレータ製品(BASFのサステナビリティ評価ツールにより、バリューチェーンにおいてサステナビリティに大きく貢献すると判断された製品群)により2025年までに売上220億ユーロを達成するという目標にも大きく貢献します。BASFアグロソリューション事業部門の特別項目控除前EBITDAは年間平均成長率5%を目標にしています。
「BASFが経済的、社会的、環境的な側面から社会に貢献することが、世界中の農業生産者、規制当局、消費者から求められています。農業におけるイノベーション主導の戦略では、お客様や社会のニーズに焦点を当てて、この課題に取り組んでいます。私たちは、生産者や農業に対して、そして将来の世代に向けても、成功のための適切なバランスを見つけられると信じています」と、取締役のサオリ・デュボーグは、9月27日、ベルギーのゲントにあるBASFの農業イノベーションセンターで開催された資本市場デーのイベントで述べました。
BASFの農業における戦略は、生産者が人口増加に対応する十分な食料を供給することを可能にし、限られた耕地、病害の圧力、気候変動などの課題に対処することを可能にするイノベーションに基づいています。2019年に約9億ユーロに増額した研究開発予算は、BASFの農業におけるイノベーションパイプラインを支えています。BASFは2028年までに30以上の新製品を上市し、ピーク時の売上高は60億ユーロにのぼる見通しです。これには、8つの有効成分に加えて、小麦交配種、大豆、キャノーラ、綿および野菜のユニークなトレイト(形質)および高性能な種子が含まれます。BASFは、全ての事業やポートフォリオの決定の際にサステナビリティを検討することで、生産者や農業に対する持続可能な解決策の提案を積極的に主導しています。「生産者と環境の両方に有益な化合物を特定し、開発を進めるために、サステナビリティの基準は研究開発プロセス全体にしっかりと組み込まれています」とBASFのバイオサイエンスリサーチのプレジデント、ピーター・エックスは述べています。
顧客満足度の向上
「私たちの戦略では、すべての活動の中心に生産者のビジネスを据えています」と、BASFアグロソリューション事業部門のプレジデント、ヴァンサン・グロは述べています。「生産者は、異なる栽培サイクルおよび栽培要件を持つ、多種多様な作物を組み合わせて栽培しています。そのため、私たちはクロップシステム と呼ばれる特定の作物の組み合わせに焦点を当て、優れた製品を提供しています。このように、収穫量の最大化、気象や病害のリスクの低減など社会からの要請に対応することでお客様をサポートします。」
2018年8月にバイエルから買収した事業と資産の統合を1年以内に完了し、BASFは、種子、形質、農薬からデジタル技術まで、幅広いソリューションを生産者に提供できるようになりました。BASFは農業のソリューションを提供する世界有数の企業として、「南米と北米における大豆、トウモロコシ、綿」、「北米とヨーロッパの小麦、キャノーラ(アブラナ科)、ひまわり」、「アジアの米」、「世界各地の果物、野菜」という4つの主要な戦略的顧客セグメントとそのクロップシステムに重点を置いて活動します。これらの作物は合計で世界市場の約70%を占めています。
BASFは農業分野におけるデジタル技術から新たな収入源を創出します。農業における先駆的なデジタル専門知識とパートナーシップへの強いコミットメントに基づき、生産者がBASF製品を使用し、農場を管理し、製品やサービスにアクセスし、購入する際に付加価値を与えるデジタル分野のソリューションを提供します。さらに、BASFは精密技術とデジタル化を活用し、農業における将来のイノベーションの機会を得られるようになります。これには、新たな成果ベースのビジネスモデルも含まれます。
2019年上半期は売上高と特別項目控除前EBITが大幅に増加
2019年上半期、アグロソリューション事業部門の売上高は前年同期比38%増の44億ユーロとなりました。これは主に、2018年8月にバイエルから事業と資産を買収したことによるポートフォリオ効果によるもので、アグロソリューション事業部門の特別項目控除前EBITは、主に買収した事業の貢献により、2019年上半期に23%増加し、8億6100万 ユーロとなりました。
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。
BASFのアグロソリューション事業本部について
世界の人口が急速に増加するなか、持続可能な農業と健康的な環境を作り出して維持するBASFの役割はますます大きくなっています。BASFのアグロソリューション事業本部は、生産者や農業従事者、害虫駆除業者などの皆さんと共にこの状況に対応しています。そのため、BASFは強力な研究開発パイプラインや、種子、形質、化学・生物農薬、土壌管理、プラントヘルス、害虫防除、デジタル農業などを含む、幅広いポートフォリオに投資を行っています。研究室や現場、事務所、生産施設に専門家チームを配し、生産者や社会、そして地球のために、革新的な考え方と堅実な行動を組み合わせ、実際に役立つ現実的なアイデアを生み出しています。2018年、BASFのアグロソリューション事業本部の売上高は62億ユーロでした。アグロソリューション事業本部についての詳細はwww.agriculture.basf.com/jp 、または各種ソーシャルメディアをご参照ください。
BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で約122,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2018年のBASFの売上高は約630億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、www.basf.comをご覧ください。