January 22, 2019

BASF、2018年の自動車のカラーレポートを発表

(この資料は BASF本社(ドイツ)が 2019年1月9日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。)
 
  • グローバルの自動車市場で引き続きホワイトが最も人気、有彩色ではブルーが最も人気
  • メタリックやパール系の塗料により多様な選択肢が広がり、無彩色の人気が上昇

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)のコーティングス事業本部は、「BASF自動車用OEM塗料カラーレポート」を1月9日に発表しました。この中で2018年の自動車市場におけるカラー分布のグローバル分析を提供しています。ホワイト、ブラック、グレー、シルバーの無彩色の車が、引き続き市場を席巻しており、これらの色が世界中で生産される車のほぼ80%を占めています。中でも、ホワイトは最も人気がある色です。北米では4台に1台以上、ヨーロッパでは3台に1台、アジア太平洋では2台に1台以上がホワイトです。一方、シルバーの人気は前年に比べてわずかに減少しました。

幅広い有彩色の中では、ブルーが最も人気があり、レッドがそれに続きます。これらの有彩色は、コンパクトおよびサブコンパクトカーのような、より小型の車種において人気があります。有彩色の比率は、大型車では大幅に減少します。また、前年に比べてホワイトとブラックの人気が大幅に上昇しました。

» 世界のカラー分布の詳細はこちらをご覧ください。(英語のみ)    

 

ヨーロッパにおいて、エフェクトが新しいカラーバリエーションを生み出す

ヨーロッパではほぼ5台に1台がグレーです。ブラックに取って代わった2番目に人気のある色です。購入者は、明るいグレーから暗いメタリックのアントラシット(消炭色)まで110種類以上の中から選ぶことができます。ブルーはさらに多くの選択肢があります。約140もの色数が、ブルーをこの地域で最も多様な色域にしています。2018年には、シルバーを抜き、11%のシェアを持つヨーロッパで4番目に好まれる色となりました。

メタリックやパール効果も、車の特徴ある外観に大きく貢献します。2018年には、全車両の三分の二にメタリックやパール系塗料が施されました。車が大きければ大きいほど、よりメタリックやパール系塗料が採用される傾向にあります。ブラックやグレーのような暗い色は、ほとんどがメタリック効果を持つように配合され、それにより、明るい色は主にソリッドカラーとなっています。 BASFのコーティングス事業本部オートモーティブカラーデザインヨーロッパのトップであるマーク・グートヤールは、「自動車のエフェクトのあるコーティングは絶えず進化しており、新しく刺激的なアイデアによって形作られています」と述べています。

» ヨーロッパのカラー分布の詳細はこちらをご覧ください。(英語のみ)

 

ホワイトはアジア太平洋地域で最も人気、しかし有彩色の重要性が増加

ホワイトは、他のどの地域よりもアジア太平洋地域で人気があります。新車の53%はホワイトであり、その人気は前年に比べて大きく伸びました。有彩色の中では、依然としてレッドが一番人気です。しかし、ブルーはその差を縮めつつあります。また興味深い点として、スポーツユーティリティビークル(SUV)ではブラウンは引き続き人気がありますが、減速の兆しを見せており、この車格においてのブラウンの重要性は過去のものになりつつあります。

アジア太平洋地域の自動車購入者は、自分たちの色の好みを、動向やライフスタイルに結びつけるようになってきています。たとえば、メタリックやスパークリングのブラックは、いくつかの車格で人気が高まっています。サブコンパクトカーでも、輝きの強いシルバーやグレーなどが増えています。これは、より幅広い色のパレットが出現した中国市場で見られます。「有彩色の多様性は顕著で、ほとんどすべての車格でレッド、ブルー、イエロー、ブラウン、ゴールドが使われています。中国の消費者は、以前よりも簡単に、自分の好みの色を車で表現できるようになりました」と、オートモーティブカラーデザイン アジア・パシフィックのヘッドである松原千春は述べています。

» アジア太平洋のカラー分布の詳細はこちらをご覧ください。(英語のみ)

 

北米における今日の無彩色の多様性は、将来を見据えている

2018年も、無彩色は依然として北米で最も人気のある自動車用カラーであり、北米における生産の約75%を占めました。無彩色の中では、ホワイトが主導的なポジションを保っています。無彩色以外では、消費者は、特にピックアップおよびスポーツカーにおいて、レッドに対する親近感の高まりを示しました。多様なブルーのカラースペースは、前年とほぼ同じでした。

過去10年間にわたり、クロスオーバー車 (CUV)は、北米において圧倒的に人気のある車種となっています。CUVは、安全性や運転の利便性などのSUVの特性と、燃費などのその他の利点を有しており、幅広いドライバーに魅力的な機能を提供しています。ここでもホワイトが一番人気で、ブラックとグレーが続きます。ブルーとレッドの人気は、同程度です。BASF 北米オートモーティブカラーデザインのヘッドであるポール・チョーニーは、「CUVの大きな車体表面をコーティングする際、業界では、車両の使用目的に沿った適切な視覚表現と、それをブランドイメージに結びつけることを目指しています」と述べています。

» 北米のカラー分布の詳細はこちらをご覧ください。(英語のみ)

 

トレンド力と革新的なカラーコンセプト

BASFのコーティングス事業本部は、素材や色のトレンドを非常によく理解しており、この知見を将来の自動車市場で重要な役割を果たす色を予測するために活用しています。コーティングス事業本部のデザイナーは毎年、自動車の色に影響を与える世界的なトレンドと文化の変化についての広範な調査と詳細な分析に基づいた、65の新色を含む「自動車のカラートレンド予測」を発表しています。

 

カラーと持続可能性

BASFは、革新的なカラーデザインとともに、自動車産業向けに持続可能なコーティングの幅広いソリューションを提供しています。塗布・硬化工程の短縮を可能にし、CO2排出量を最大20%削減するコーティング、厳しいグローバル規制に対応した揮発性有機化合物(VOC)の含有量を最小限に抑えた水性ベースコート、自動車の表面が従来のコーティングほど熱くならない温度管理機能を備えた、車内の蓄熱を最小限に抑えるコーティングなどを提供しています。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

 

BASFのコーティングス事業本部について

BASFのコーティングス事業本部は、革新的な自動車用塗料、自動車補修用塗料、装飾用塗料、メタル、プラスチック、ガラス基板など幅広い産業での表面処理およびそれらの応用に必要なプロセスの開発、生産、販売を行っています。これらのポートフォリオは、新しい市場や事業開発を目指すInnovation Beyond Paint(塗料を超えたイノベーション)プログラムによって提供してまいります。BASFは、ヨーロッパ、北米、南米、アジア太平洋に拠点があります。広範なネットワークを通じて、世界中のお客様と緊密に連携しています。2017年におけるBASFコーティングス事業部の世界の売上高は39.7億ユーロでした。Solutions beyond your imagination(想像をはるかに超えたソリューション)。BASFコーティングスの詳細情報はwww.basf-coatings.com (英語)、www.basf.co.jp/coatings (日本語)をご覧ください。

 

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く、世界をリードする化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で115,000人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2017年のBASFの売上高は約600億ユーロでした。BASFは、フランクフルト(BAS)、ロンドン(BFA)およびチューリッヒ(BAS)の証券取引所に上場しています。BASFの詳しい情報は、www.basf.comをご覧ください。

最終更新January 22, 2019