Joint News Release
(本資料は2017年7月17日にBASF(ドイツ本社)とKaiima(イスラエル本社)が共同で発表したプレスリリースの和訳です。)
世界をリードする化学会社BASFと、遺伝育種学テクノロジー企業のKaiima Bio-Agritechは、農業従事者の生産性を向上させる新たな雑草防除システムを開発するために、除草剤抵抗性の新たな形質の発見に向けて提携したことを発表しました。
今回のプロジェクトは数年に渡るものであり、Kaiima独自のEP™テクノロジープラットフォームを活用していきます。これは植物自身のDNAを利用し、ゲノム内の新たな多様性を誘導して植物の能力を高める、非遺伝子組み換えの育種ツールです。EP™は、他の突然変異誘発手法では達成が困難な遺伝子重複や遺伝子転座など、様々な遺伝的多様性を作り出すことができます。このテクノロジーは、あらゆる主要作物と植物種に使用できます。Kaiimaは同社のゲノミクスにおける専門知識を活用し、新たな形質につながる遺伝的多様性を特定していきます。
幅広く多様な除草剤製品ポートフォリオを有するBASFは、除草剤の利用とフォーミュレーションに関する広範な知識および精密試験能力を提供します。発見の検証に関しては、Kaiimaと密接に連携を行っていきます。
KaiimaのCTOであるケヴィン・クック氏は、次のように述べています。「標的とする遺伝子に個別の編集を加え、新たな形質を作り出す遺伝子編集技術に対し、業界中から関心が寄せられています。しかし、標的とする形質を制御する遺伝子系は、たいていが未知のものです。EP™は求める形質を生み出すうえで、特定の生化学的経路に関する知識上の制約を受けないため、このような場合でも応用できる、ユニークなテクノロジープラットフォームなのです。」
KaiimaのCEOであるリック・グリュベル氏は、「Clearfield®のように高度な雑草防除システムを商品化しているBASFは、理想的なパートナーです。BASFも製品の有効性を高め、生産効率を向上させる優れた種子技術を有しているため、今後の共同プロジェクトにつながる可能性が広がります」と述べています。
BASF農薬事業本部のグローバル研究開発担当シニア・バイスプレジデントである Dr. ハラルド・ラングは次のように述べています。「当社の膨大な農学知識を補完するテクノロジーを、私たちは常に探しています。Kaiimaには、私たちが非遺伝子組み換えの除草剤の新たな形質を特定し、当社の雑草管理ソリューションのポートフォリオを拡大するのに役立つ、ユニークな能力があります。私たちはKaiimaとの戦略的パートナーシップを、新たな除草剤ソリューションを開発し、収量と作物品質を向上させるためのすばらしい機会ととらえています。」
BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は世界をリードする化学会社(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)で、持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります。また、経済的な成功、環境保護、そして社会的責任を同時に実現しています。BASFでは、約114,000人の社員一人ひとりがほぼすべての産業、ほぼすべての国においてお客様の成功に貢献できるよう努めています。製品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品、石油・ガスの5つの部門から成ります。2016年、BASFは約580億ユーロの売上高を達成しました。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英語)、newsroom.basf.com(英語)、www.basf.com/jp(日本語)を ご覧ください。
Kaiimaについて
Kaiima Bio-Agritechは、EP™と呼ばれる独自のテクノロジープラットフォームを開発した、植物遺伝学が専門のテクノロジー企業です。EP™は、植物自身のDNAを使ってゲノム内の新たな多様性を誘導することで、植物の能力を高めることができる新しい育種ツールです。このテクノロジーは、あらゆる主要作物と植物種に使用できます。Kaiimaは種子を扱う大手の多国籍企業、地域企業と提携し、EP™テクノロジーをお客様の重要な遺伝資源に活用しています。Kaiimaに関する詳細につきましては、www.kaiima.comをご覧ください。
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